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「奔馬-豊饒の海・第二巻」を読んで

神風連の乱

三島由紀夫氏と神風連…?

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いつものように
裏表紙から…
「今や控訴院判事となった本多繁邦の前に、松枝清顕の生まれ変わりである飯沼薫があらわれる。「神風連史話」に心酔し、昭和の神風連を志す彼は、腐敗した政治・疲弊した社会を改革せんと蹶起を計画する。しかしその企ては密告によってあえなく潰える……。彼が目指し、青春の情熱を滾らせたものは幻に過ぎなかったのか?―若者の純粋な〈行動〉を描く『豊饒の海』第二巻。」

何のことかよく分からないと思いますが
三島由紀夫氏著の「豊饒の海」は四巻からなっていて
「奔馬」は第二巻になります。
そして彼は
最終巻の入稿日に、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地で割腹自殺しています。
内容は、20歳で死ぬ若者が、
次の巻の主人公に輪廻転生するというものです。
転生の証拠は脇腹に3つの黒子があるということ。
全巻を通じて本多繁邦という人物がかかわっています。

この「奔馬」は「神風連史話」を愛読する右翼的青年の話なのですが…
三島由紀夫氏の市ヶ谷駐屯地割腹事件につながるような気がしました。

神風連の乱の碑も併せて紹介したいと思います。

第二巻の主人公飯沼勲は
「神風連史話」を愛読し「神風連の乱」に傾倒しています。
この第二巻でも「神風連の乱」について
多くのページを割いています。

その
神風連の乱とは?
簡潔にまとめられていたので…
「鎮台(陸軍)の本営が熊本に置かれ、
熊本城は陸軍の管轄地として大きく改変されていきました。
・・・
近代的な軍制が整えられていく一方で、
政府の近代化政策に不満を持つ士族たちもいました。
その一派に、熊本の国学者林桜園の教えを学んだ士族の集団である
神風連(敬神党)があります。
彼らの多くは熊本県令安岡良亮のもとで、
県内各地の神社の祠官(神官)を勤めていました。
明治9(1876)年に廃刀令・断髪令が出されると、
彼らはこれに反発して
「宇気比」(物事の可否を神にはかる、一種の占い)を行い、
その結果挙兵を決定しました。
10月24日深夜、
太田黒伴雄が率いる神風連のメンバー
およそ170人は、
甲冑や刀・槍・長刀などの装備で集合し藤崎宮に祈願した後、
3つの舞台に分かれ、
安岡県令・熊本鎮台司令長官種田政明・同参謀長陸軍中佐高島茂徳などの要人、
歩兵第十三連隊兵営、砲兵第六大隊兵営を襲撃しました。
深夜の突然の襲撃に、種田司令長官や高島参謀長はその場で斬殺され、
重傷を負った安岡県令は襲撃の3日後に死亡しました。
また、砲兵大六大隊の兵舎はすべて炎上し、
歩兵第十三連隊の兵営は北側の第二大隊の兵舎を中心に、
米庫や賄所まで焼失しました。
鎮台に甚大な被害を与えた神風連でしたが、
その後、鎮台兵の銃などによる反撃にあい、
副将の加屋霽堅が歩兵営で戦死、
主将の太田黒も法華坂に退却したところで死亡し、
翌朝には収束に向かいます。
神風連側は30人近くが戦死したほか、
80人あまりが退却後に自刀し、
また、鎮台側の死傷者は200人を超えました。」

※くまもと市政だより平成29年9月号より

舞台は熊本鎮台。
熊本城に置かれたため
今も「神風の乱」関連の石碑を見ることができます。

熊本城観光の際に気がつけば…

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明治9(1876)年10月24日
太田黒伴雄率いる神風連(敬神党)170余名が
廃刀令、断髪令を切っ掛けに明治政府による西洋化を不満として
藤崎八幡宮裏の愛敬正元宅において挙兵します。

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「神風連挙兵本陣跡」
熊本城二の丸広場の西側護国神社境内に石碑はあります。

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「神風連討入口」
歩兵第十三連隊歩兵営を襲撃した
富永守國率いる神風連第三隊約70名は、
この南側入り口と西側入口から乱入し兵舎に放火しました。

兵舎は二の丸広場駐車場にあったので
城彩苑から徒歩で二ノ丸へ向かうと気がつくと思います。

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「神風連加屋霽堅・斎藤求三郎等戦死者の碑」
歩兵第十三連隊は神風連第三隊の奇襲を受け
大混乱に陥りますが
将校の到着により次第に体制を建て直し反撃に転じます。
鎮台兵の一斉射撃を受け
神風連第三隊は大損害を受け
副首領の加屋霽堅、神風連最年長の斉藤求三郎等が戦死。
首領の太田黒伴雄も重傷を負います。

城彩苑から徒歩で行くなら第三隊の奇襲ルートに近いでしょうか?
 
城彩苑から熊本城行無料シャトルバスに乗ると
バス停のすぐ近くにあります。

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「将士奮戦之跡碑」
地震で被害を受けた熊本城
もう一つの「一本足石垣」戌亥櫓は後方にありますよ。

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「軍旗奪還の跡」
駐車場北側トイレ近くにあります。
歩兵第十三連隊旗は
連隊長与倉知実中佐の私邸にあったのですが
襲撃にあい与倉連隊長は脱出に成功したのですが…
連隊旗は奪われます。
神風連としては逃げられたのが痛手で
隊と合流した彼と参謀児玉源太郎などの指揮で
混乱から回復し鎮圧されてしまいます。

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「軍旗染血之跡」
奪還した軍旗を佐武広命中尉は
奪われないように腹に巻いて戦いました。
ここで負傷した中尉の鮮血が染みたそうです。
護国神社へ向かう途中にあります。

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「大田黒伴雄終焉の地」
態勢を立て直した鎮台兵の射撃により負傷し
この地で自刃しました。
享年43。

軍と官の要人を殺害し
指揮系統を麻痺させる戦略は
あと一歩というところで潰えてしまいました。

神風連の乱に倒れた熊本鎮台の116名の墓標は「陸軍埋葬地」 にあります。
https://tor5555.at.webry.info/201804/article_25.html

殉職警官と県官は花岡山招魂社に祀られています。
https://tor5555.at.webry.info/201804/article_25.html

神風連の烈士は「桜山神社」に祀られています。
https://tor5555.at.webry.info/201811/article_14.html

神風連首領の太田黒伴雄さんが宮司をつとめた新開大神宮は
https://tor5555.at.webry.info/201811/article_27.html

小説にもどります。
「神風連の乱」に傾倒している飯沼勲は乱を起こすのでしょうか?
ところで題名り「奔馬」
意味は
「勢いよく走る馬。また、勢いの激しいことのたとえ」
飯沼薫の性格はそんな感じではないのですが…
内に秘めた意思

見落とすところでした
決行前に恋人槙子にそれとなく別れを告げに行き
追いかけてきた彼女を暗闇の中で
抱きしめた時
「酔いは或る一点から、突然、奔馬のように軛を切った。女を抱く腕に、狂おしい力が加わった。」
慎子は不思議な女性で…

結末はどうなるのか…?
飯沼薫は三島由紀夫氏本人なのか…?


奔馬 豊穣の海(二)
三島由紀夫 著
新潮文庫
705円(税別)

2018-11-28 20:06 : 読書 : コメント : 0 :
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